イナセくんと行く、新橋さんぽ

新橋さんぽ九歩目

舞踊家 青木みどりサン

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今回は生まれも育ちも新橋と云う舞踊家の方がいるとの噂を聞き、是非ともお会いしてみたくなり早速ご連絡後お邪魔して来ました。

ここは新橋三丁目の飲食街のビルの一角。一階のインターホンを鳴らすと「お待ち致しておりました。四階へどうぞ~」と艶のある声が聞こえ、階段を上がって行くと大きな暖簾が掛かっている玄関に着きました。すると中から「ようこそ~」と浴衣姿の『青木みどり』さんが迎え入れてくれました。

中へ入ると白木張りの床と一面が大きな鏡張りになっている壁、音響設備も整っている立派な稽古部屋が現れました。
正面にはお茶釜も置いてあり、こんな場所が新橋のそれも飲食店街の真っ只中にあるのだろうか?と思え、異次元空間的な不思議を感じました。

 

広々として綺麗な充実設備の稽古場

 

昔は青木さんの家も料理屋さんを営んでいたそうで、幼少の頃は女将さんになる事に憧れていたそうです。そんな青木さんも3歳から日本舞踊を習い始め、驚く事に三ヶ月後には初舞台を踏んでいたそうです!その後も毎年舞台に立たれ続けていたそうですが、一時期勉強の為中断し、また再開なされた時にお茶も習い始めたという事です。

今までにスポーツニッポン新聞社主催の清新会で演技賞を、そしてその二年後には大会最優秀賞を受賞されています。以降踊りの幅を増やしたい気持ちから、数々の日本舞踊会に参加され名を高めていかれました。女優としてもNHKの銀河テレビ小説をはじめ、数々のテレビドラマや有名な方の公演にも出演されていたそうです。

 

額に入れられ飾られた表彰状

 

「なんで女優になろうと思ったんですか?」と思わず尋ねてみると、
「踊りは街のお師匠さんや舞踊家といえども、なかなかそれだけでは食べていけません…賞を取るのにも実は結構なお金が掛かってしまうんです。だってその公演に出演するのにも、出演料や支度代を用意しなくてはなりませんから(苦笑)いくらバイトしてお金を貯めてもなかなか間に合わない状態が続きました。そこで思い付いたのが女優業。舞踊家と云えどもお支度が出来ない方も多くいらっしゃるので、自分は全部出来る様にしたいと望み、携わる芸事全てを勉強しながら出演料まで頂けるのなら一石二鳥、いえ一石三鳥と思い付いたのも理由のひとつかも知れないですね(笑)」と答えてくれました。

 

笑顔で語ってくれる青木さん

 

[ さんぽ公開日:2009/09/26 ]


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