イナセくんと行く、新橋さんぽ

新橋さんぽ九歩目

舞踊家 青木みどりサン

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「ですが女優になったからと誰かが親切に教えてくれる訳でもないので、自分が舞台を踏んでいない時は袖や揚幕から先輩方の動きを見て色々と勉強をさせて頂いたんですよ」

女優業を通し、衣装さん・床山(カツラ)さんについても勉強出来た事が全ての芸事の幅を増やし、青木さんの仕事も踊りだけでなく、振り付け・メイク・着付けまでを任される事に繋がっていったそうです。
感心しきりの中、これまで出演されたお芝居の写真を見せて頂くと、少女・母親・老婆役から、茶坊主や花魁・夜鷹までもの多種な役を演じてこられ、青木さんなりの表現がされている事が良く分ります。
 
対談中とは全く異なる表情に驚きです

 

新橋ねっとのフラッシュでもお馴染みの1枚です

 

話の区切りが丁度良いと見計らい、「折角ですから」とわざわざお茶を点てて頂きました。
お茶の作法も分からないオイラはどうすれば良いのか、恥ずかしながら青木さんに作法を聞きました(汗)

「私は、堅い事を言わないお茶をやりたいのね。堅苦しいと辛いでしょ?楽しい方が良いでしょ。一定の線は必要だけれど堅苦しくないものにしたいと思うの。」と優しい口調で言ってもらえとても気が楽になりました。
「茶道の動きは無駄のない理に適ったものになっているのよ。」と教えてくれながら、静かな部屋の中に、お釜の鳴りと、お茶を点てる茶筅の音だけが響き、聞いているととても気分が落ち着いていきます。

 

点てて頂いた美味しい“お薄”

 

お茶を頂く事で何か心の中が凛としてきます!
頂いた後「お下げします」と言われた時、何と対応すれば良いのか分らず聞いてみると、
「お辞儀をしながら“お手数(てかず)をお掛けしました”と言えば良いのよ。凄く綺麗な言葉でしょう。」と言った後に、最近はお辞儀も出来ない人が多い事に嘆いていました。

 

手数の後に滴零れもなく綺麗なままの道具達。流石です

 

[ さんぽ公開日:2009/09/26 ]


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