イナセくんと行く、新橋さんぽ

新橋さんぽ十二歩目

新橋お多幸

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幹成さんはおでんの発祥についても教えてくれました。
「おでんと云う単語はもともとみそ田楽からきたもので、〔田楽〕の〔田〕に〔お〕を付けて〔おでん〕になったんだよ。」
現在は薄口醤油や塩で味を付けた関西風が主流になっている中、新橋お多幸さんは濃い口醤油を使ったおでん(関東炊きという)なのです。関東炊きは出汁の色の濃さからしょっぱそうに見えてしまいますが、逆に塩分自体は関西風に比べて少ないそうです。
お店に出てみると客席のほうではテーブルがきちんと並べられており、従業員の方がお品書きを一枚一枚きれいに拭いていたり、からしを容器に入れたりしていました。
 
きれいに並んだテーブル

 

からしの補充目が痛そう

 

丁寧に拭きます

 

幹成さんの案内で調理場を見せていただきました。
調理場では調理の人たちが熱心に仕込みをしている真っ最中です。
一番奥で何かを巻いています。邪魔にならないように聞いてみました。
「これは何を作ってるのですか。」
「キャベツ巻だよ。洋風だとロールキャベツ。中身は牛挽肉と豚挽肉を1対1に玉ねぎを加えて炒めた物を冷ましてからまくんだよ。」
慣れた手つきでどんどん巻いていきます。新キャベツだと柔らかくなりすぎてしまうので使わないそうで、また一個のキャベツからは十個しか巻けないそうで一回の仕込みで四十個くらい作ります。
手前では大根を切っています。
「大根は白い部分よりも青い部分のほうが柔らかくなってしまうから煮るときも白いほうを下に青いほうを上にするんだ。」
「それとね大根の皮は厚めに剥く。皮の内側にちょっと見えにくいけど白く筋が入ってる部分があるんだ、これより外側は固いからおでんには向かないんだよ。」
一本の大根を六個くらいに切って、丁寧に皮を剥いていきます。
大根の皮は漬物に、先っぽの部分は刺身のつまや大根おろしにして無駄にはしていません。

 

手早くキャベツに巻かれます

 

このくらい皮を剥きます

 

[ さんぽ公開日:2009/12/15 ]


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