イナセくんと行く、新橋さんぽ

新橋さんぽ四十三歩目

いわき市港区交流ツアー『稲刈り編』

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田んぼを後に、移動したのは小名浜にある「割烹 一平」。こちらで、冬のいわき名物あんこうの「どぶ汁」をいただきます♪一説には、方言で「全部」を意味する言葉が「どぶ」というらしく、あんこうの全てを持て余すところなく美味しく調理するこの鍋を「どぶ汁」と呼ぶようになったのだとか。

 

とても趣のある玄関♪

 

土鍋には色とりどりの野菜とあんこうの身が、肝の脂が浮かんだ汁の中で濃厚な匂いを漂わせ煮えています。ホロッとほぐれのよい身は淡白で、肝の旨みと野菜の甘みが効いた味噌仕立ての汁にとてもよく合います。7~8割の具を食べたところでご飯をいれ雑炊に。少し煮込めば全ての美味しさがギュッとつまった格別な雑炊が味わえます♪

 

とっても美味しそう♪

 

いただきま~す♪

 

アツアツな雑炊の出来上がり♪

 

美味しい料理と地元の日本酒の振舞いもあり、このままここでまったりとしていたいところですが、次の目的地もあるので残念ながら移動開始です。

 

お腹も満たされ向かったのは、塩屋埼灯台にある「美空ひばりの遺影碑」。

市の方の話によると、この遺影碑だけは津波の被害にあわず、目の前にある土産物屋のご店主はそれにより難を逃れたそうです!流石は昭和の歌姫ひばりちゃんパワー恐るべし!(笑)

 

絶景ですね♪

 

夕日と若き頃のひばりちゃん♪

 

そしてここから少し歩くと、いわき市最大の被災地である「平薄磯(たいらうすいそ)地区」が見渡せる場所があります。

4年前に新橋青年しんこう会の方々とイナセがボランティアで訪れた際、当時の写真を見せてもらいましたが、その当時の痕跡や瓦礫などは全くなく、今は着々と整備がされている剥き出しの地面が見えているだけでした。

 

なにもなくなってる…

 

ただ整備されてるだけなんだけど…

 

「なに…なんで…こんなに胸が熱く苦しくなるの…」

普通に見れば土地を整備しているだけ。ですがなにか感じ方が違います。津波によって全てが失われたという背景を知っているからなのか…

ここに来たことはなくとも、きっと以前は穏やかながらも賑わいがあり、それが突然の津波にのみこまれ…

写真であっても無残になった姿を見せられ…そして今、我が目で見る現地は…ただただ虚無感に襲われるだけでした…

望んでもここにはもう住むために戻っては来られない方もいる現実を聞き、より悲しい気持ちにさせられましたが、将来のために必要なことなんだと景色を脳裏に焼き付けこの場を後にしました。

 

重機が淡々と動いているのみ…

 

まだまだ時間がかかりそう…

 

[ さんぽ公開日:2016/11/29 ]


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