イナセくんと行く、新橋さんぽ

新橋さんぽ二十六歩目

粋の継承=小唄編=

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小唄とは歌詞の短い唄で、四季折々の自然の美しさや,花鳥草木の生態を写したり、また社会を背景にした人情、風俗、習慣、あるいは文芸、戯曲、遊芸などのあらゆる生活世相を盛り込んでこれを端的にあらわし、しかも情緒豊かに唄われているものです。また、小唄の特徴としては他の三味線音楽(浄瑠璃、長唄、清元、端唄等)では正式演奏では撥弾き(ばちびき)であることに対して肉弾き(爪弾き)であることです。小唄はある時は大きな劇場やホールで催され、また小座敷でも唄われたり、家族団欒でも楽しまれたり、昭和30年代には『三ゴ時代』(小唄、囲碁、ゴルフ)といわれ最盛期を迎え今日に至っています。
 
「そうか、二十三歩目で体験した三味線の時は撥弾きだったけれど小唄では爪弾きなんだ。小座敷や家族団欒で歌われたということは、とても身近な音楽で今のカラオケのようなものだったのかな・・・?」
 
さて、次は小唄の鑑賞です。
胡鈴子先生は三味線を弾かれ、鈴子正先生が唄ってくれました。
四季の風情や生活世相等を盛り込まれた代表曲4曲の演奏です。
まず1曲目は『散るは浮き』秋の風情を表している唄です。この曲が起爆となって明治以降たくさんの小唄が作られるようになった有名な曲です。
 


お二人の息の合った演奏

 


日本人の心をくすぐる詩と音色












三味線がチン・トン・シャンと奏で、それを追って唄が入ってきます。
なんともゆったりした空気感。なにか世知辛いこの世を急がず慌てず自然のながれでいきましょうといってるかのごとく聞こえます。
伝統文化に触れると、不思議と気持ちが良いな~。自然とオイラの体も喜んでいる。
 
その後も春夏冬の風情を表した3曲を鑑賞させてもらいました。
唄う前に鈴子正先生が歌詞の内容も説明して下さいました。

短い歌詞の中には掛け言葉になっていたり、裏の意味をもっている唄もあったりと内容を理解して聞くとまた詩と音のハーモニーが心に響きます。
 


これが楽譜です

 


小唄の魅力で研修も和やかに

 

[ さんぽ公開日:2012/01/16 ]


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